爆裂BOX

制服サバイガール Iの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

制服サバイガール I(2008年製作の映画)
3.5
女子高生のさくらたちはコスプレをして戦うサバイバルランドに遊びに来ていた。しかし、敵役のひとりが本当に攻撃してきて…というストーリー。
テーマパークに来た女子高生たちが植物ゾンビに襲われる和製ゾンビ映画です。Vシネっぽいけど、劇場公開された作品なんですね。
17歳の女子高生さくらは仲間6人と共に、仲間の一人葵の叔父が経営するテーマパーク「サバイバルランド」に遊びに来る。そこでは侍・忍者・ガンマンに扮した敵役とシューティングゲームが体験できる場所で、7人はゲームを楽しむが、突然、敵役の一人が狂ったように無差別攻撃を始める。閉鎖されたテーマパーク内を逃げ惑う7人は一人、また一人と犠牲になっていき、さくらは狂った敵と戦う決意をする、という内容です。
「片腕マシンガール」以降量産されてた美少女スプラッターアクションの一つで、似たような「最強兵器女子高生RIKA」とかも制作されてましたが、テーマパーク内で暴走したキャストに客が襲われる、という「ウエストワールド」みたいな意外と真っ当なモンスターホラーになってます。
写生してる途中で、一緒のグループ組んでる不良たちがメンバーの一人の叔父が経営してるテーマ―パークに遊びに行って、他の面々も仕方なくついていきますが、舞台となるサバイバルランドはストレス解消を目的にテーマパークで、入場者がパーク内を徘徊する侍・忍者・ガンマンを渡される銃で撃つと敵役の肩パッドについてるセンサーが反応してブルブル震えるというものですが、日光江戸村みたいなだだっ広いパーク内を三人しかいない敵探し回るとか余計ストレス溜まりそう…まあ、オープン前だから3人しかいないのかもだけど。
登場するのは遺伝子組み換え野菜の実験で汚染された植物の樹液を浴びた者が変化した植物ゾンビで、見た目は身体にツタグルグル巻いただけで顔に血管は知ってて眼が緑にピカッと光るエフェクト加えただけで安いですが、感染させるために口から緑の液体ぶっかける所は下品な感じで良いですね。刃物や銃使ったりする知能があって、刃物で切り付けて傷を負わせ、その傷口に緑液体ぶっかけて感染させる方法や、植物ゾンビだから除草剤が弱点という設定も面白い。ゲームの「バイオハザード アウトブレイク ファイル2」に出てくる、頭から花咲かせた植物と融合したグリーンゾンビちょっと彷彿しました。
お食事シーンはなくて、切りつけたりしても血がちょっと飛び散るくらいでゴア描写はないですが、感染者の女子高生が除草剤かけられてドロドロ溶けて骸骨になってやがてシミになる所はしっかり特殊メイクで見せてくれて良かったんですが、その後はでっかい泡を雑に合成して一瞬で溶けて消えちゃう演出になったのは残念。予算の関係なんだろうけど
女子高生たちが釘打ち機やチェーンソー、除草剤を噴霧器で戦う所も楽しいですし、釘打ち機はコンセント挿せるところでしか使えなかったり、噴霧器はかけられれば最強だけど射程距離が短いとかそれぞれの武器の特性活かした所はゲーム的で好印象。釘に除草剤かけて撃ったり、日本刀に除草剤垂らしてそれで切りつける所も面白いですね。
主人公の女子高生達を飛鳥凛、紗綾、仲村みう等グラドルや女優が演じていて、制服姿やくノ一や町娘のコスプレでキャーキャー走り回る姿は可愛い。個人的には優等生で真面目ちゃん、だけどデモデモダッテな所ある主人公より、ワガママ女王様気質だけど、率先して武器もって戦って強くて生き残る意思満々な不良リーダーが好きかな。でも、最後侍ゾンビを日本刀でぶった切った飛鳥凛の「くたばれ!ツタ野郎!」って台詞はグッと来た(笑)仲村みうは序盤で隠れてから出番なかったのは残念。
立て籠もった生存者達が自分達の中に感染者がいるのではないかと疑心暗鬼になって腕に除草剤かけて確かめる「遊星からの物体X」な展開ありますが(BGMもカーペンター映画っぽい)、序盤で殺されてその後制服緑に染めて再登場した女子高生がその場にいるので誰がどう見てもこいつが感染者だろ、と思ったらやっぱり感染者だった「でしょうね」としか言えない展開迎えたり、サスペンス部分はボロボロですね。惜しげもなく盛り込んでいく姿勢は良いけど。
感染した三人の敵役と生き残った女子高生たちがそれぞれ戦う所は盛り上がりました。主人公のバトルはもっとチェーンソー使ってほしかったけど。
ラストのオチは、それまでに主人公が感染して腕からツタ生えてる所確り映してるから驚きもくそもなかったな。
全体通して安い印象はありますが、女子高生達の可愛さと、「物体X」的展開盛り込んだり建築道具使ったアクションなど囲面白くしようとするスタッフの努力感じられて結構楽しく見れました。