ホラー映画のサブジャンルである幽霊屋敷ものとしては古典の域にはいる映画。当該分野には全く明るくないのだがスタンリー・キューブリック監督の『シャイニング』(1980)なんかはまさにこの映画の延長線上にあるという感じでそういった意味でも重要な作品であると思われる。
ロバート・ワイズは割とアベレージヒッター的な評価を受けることも多いが本作や『傷だらけの栄光』、 『地球の静止する日 』など多分野にわたってそのジャンルのスタンダードとなるような作品を残しており驚かされる。
丘の上に立ついわくつきの屋敷に集められた男女4人の恐怖体験を描いた作品で、ホラー映画ではあるものの霊や怪異を具象的には描かず音や振動、気配といったものを通じて間接的に描く。起こる出来事自体は大したことないのだが演出と緩急の使い分けによってきっちり恐怖を生み出す職人的技巧の作品。
