Arlecchino

人生はビギナーズのArlecchinoのレビュー・感想・評価

人生はビギナーズ(2010年製作の映画)
3.8
ゲイの映画は基本的に肌に合わないので劇場公開はパスしていましたが、放送があったのであまり期待もせず見てみました。

案外面白かったです。両親が歪んでいたことが原因で無駄に繊細な主人公という設定が良い意味で映画じみています。父親がゲイなこと。それと折り合えないうちに死別が追い打ちをかけるという大きな喪失感を、深刻でない筆致でうまく表現しています。それでも前向きに生きていこう、父親を見倣って、という風に楽天的に観るのもいいですが、もうちょっとぐずぐずが続きそうだな、それが人生かなという風に私は観ました。
「1955年の...」というモノローグと静止画の挿入もよい効果で、画面の構図もすごくよくてセンスを感じさせる映画でした。波長が合わない人には全然だめだろうな、とも思いますが。
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