真魚八重子

犯罪河岸の真魚八重子のレビュー・感想・評価

犯罪河岸(1947年製作の映画)
3.0
アンリ=ジョルジュ・クルーゾーは高校生の時に特集で観て、『密告』や『犯人は21番に住む』の面白さに、古い映画も観なければ!と奮い立つ気持ちになった監督だった。でも本作は犯罪ではなく、主眼は軽率な妻と陰気な夫の夫婦仲を描くドラマ。だから謎解きは遅々として進まず長く感じる。犯人もとってつけたようなものだし。「犯人と思われたくない」人間たちがジタバタする往生際の悪さ。
刑事の人種が交わった子どもや、クィアな人の孤独と忍耐に焦点を当てているのは、素晴らしいなと思った。
真魚八重子

真魚八重子