『君たちはもう生きるか』がインスパイアされた作品とのことで視聴。「主人公が巨大な塔から脱出して王と束縛から解放される」という要素、「各キャラクターが城内に飾られた絵画の中の存在でその「世界」から現世に飛び出すという要素」、「鳥(インコ)から助けを得ながら解放へと向かうと言う要素」、「中世と近代社会的要素が統合化されており、そこにロジカルな説明もなく物語が紡がれているという要素」、「城内なのにそれ自体が幾つかの空間で繋がれているような構成」などはかなり共通している。アニメーション技法としても、「ヒロインのなまめかしい動き」、「若干強引な編集(ぶつ切り)」、「唐突なエンディング」と言う点まで類似性を感じる。なお巨大ロボットについては宮崎作品で既にやりつくした感があるため本作で入れなかったのは英断と言える。
テーマ性という点でも御伽話に「束縛か自由か」いった深淵なテーマも織り込まれるなどエンタメとアートを融合されていたことからその点においても宮崎監督とって「やり残した課題」として存在していたのではないか。
