話がやたら回り道して前に進まない(おまけに本筋と関係なくベルモンドの彼女が出てくる場面が長い)と思ってたら急転直下で決着する、寝不足の脚本家が一晩で書いたんじゃないかと勘繰りたくなるストーリー。
江戸木純さんは「ベルモンドがいてモリコーネの音楽があれば傑作になる」と強弁していたがさすがにこれは賛同しかねる。
とはいえ腐っても(失礼)ベルモンド、アクションシーンでは十分魅せてくれる。中盤のカーチェイス、引き絵で疾走する2台の車を捉えてそこからベルモンドの顔が判別できるまで寄っていくのを二度、三度と見せられたら「分かった、分かったからあんまり無茶すなよ。」って言いたくなる。
そしてこれはやはり言っておきたい、一部の人達にとって非常に思い入れのあるベレッタ社のマシンピストル93Rについて。
映画の日本公開に合わせて93Rのエアガンが発売、タイアップして製品パッケージに本編の射撃シーンが使われたりしてたんだが、実際撃ってたのは終盤ごく短い場面という半ば詐欺の様なやり口(そもそもベルモンドの発砲シーンが少ないのでしょうがないかもしれん)。まあちゃんと3点射してたのは良かったけど。
そんなわけで観終わったあと無性にロボコップが見たくなりましたとさ。