たけちゃん

ランブルフィッシュのたけちゃんのレビュー・感想・評価

ランブルフィッシュ(1983年製作の映画)
3.8
笛吹き男にはなりたくないんだ……


フランシス・フォード・コッポラ監督 1983年製作
主演マット・ディロン、ミッキー・ローク


勝手にお知らせシリーズ「今日は何の日」
本日、7月16日はスチュアート・コープランドの誕生日……と言っても、誰それ?ですよね…

スチュアート・コープランドは、あのスティングと一緒にポリスというバンドを組んでいたミュージシャンです。楽器は主にドラム。
俳優ではないので、詳しくバイオグラフィを書くのもどうかと思いますが、実はこのスチュアート・コープランド、映画音楽をいくつか手がけていまして、特に、今日、紹介するコッポラとは交友もあり、いい仕事をしています。
なので、今回、ぜひ、取り上げたいと思い、ペンを取りました←ペン使ってないけどね( ¯−¯ )フッ


【スチュアート・コープランド】
1953年7月16日、アメリカバージニア州アレクサンドリアで生まれる。えっ、スチュアート・コープランド、アメリカ人だったの!衝撃(笑)
ポリスがロンドン出身のバンドなのでイギリス人だと思い込んでいた。
お父さんがミュージシャンでありながらCIAのエージェントで(ここも衝撃www)、各国を転々としていたんだって。お母さんは考古学者。
なんか、この設定だけで、映画が作れそう。

少年時代は中東で育ち、後にイギリスで過ごしたあと、アメリカの大学で学び、再びイギリスに戻ってバンド活動を始め、その中でスティングに出会ったんだね。
ポリスはスチュアート・コープランドがスティングを熱心に誘って出来たグループで、ギターのアンディ・サマーズは後から入ったんです。これは知ってた( ¯−¯ )フッ

僕はドラムを少しかじっているので、ドラマーが大好きなんですけど、このスチュアート・コープランドのドラミングも凄くて、憧れましたわ。特に、ハイハットワークが真似出来ない( ˘ ˘ )ウンウン
ポリス以外ではピーター・ガブリエルのアルバムでの演奏が大好きなんです!

1986年にポリスの活動を休止してから映画音楽などに積極的に携わるようになるんだよね。
休止前に参加したこの「ランブル・フィッシュ」では、なんとゴールデングローブ賞作曲賞にノミネートされたんですよ!






さて、映画です。
70年代に「ゴッドファーザー」シリーズ、そして、「地獄の黙示録」と世紀の傑作を撮ってしまったコッポラは、80年代に入り、「ワン・フロム・ザ・ハート」の興行的失敗に始まり3度の破産を経験するほど低迷。

でも、僕は「地獄の黙示録」以降、とにかくコッポラの作品だというだけで全部観てました!
この前作の「アウトサイダー」、そして、今作「ランブルフィッシュ」と当時劇場で観ましたよね。すごく面白かったとは思わなかったけど……(´・ω・`) ショボーン


今回、公開以来の鑑賞でした!
あら、けっこう面白い(*´艸`*)

基本、白黒で描かれるので、雰囲気は40年代から50年代くらい。絵の撮り方もそんな感じ。
前半は歌のないウエスト・サイド・ストーリーだな。
マイケル・ジャクソンの「BAD」の原型かもね。
でも、映画の真意は別の所にありました。

後半になって、「ランブルフィッシュ」というタイトルがぐっと意味を持ってきますね。
映画でも語られますが、「ランブルフィッシュ」とは"闘魚"のことです。同じ水槽に入れておくと仲間でも食い合いを始める。鏡に写せば自分さえ攻撃しようとする。
モーターサイクルボーイはその姿を自分と重ねていたんです。


この映画、コッポラは兄のオーガスト・コッポラに捧げていましたね。このお兄さんがニコケイのお父さんです(ˆωˆ )フフフ…
コッポラにとって、憧れの兄だったんです。




主人公のラスティ役がマット・ディロン
当時、大人気でしたね。

そして、大好きミッキー・ロークはモーターサイクルボーイ(笑)
でも、なんだろう。
このミッキー・ロークのカッコ良さは異常!
あの囁くような語り口。
僕が女性なら妊娠するな( ¯−¯ )フッ

この2人は兄弟役なのよ。


ヒロインのパティがダイアン・レイン。
もう、ダイアン・レインが大好きでね~。
わ~お、めちゃめちゃ可愛いじゃない!
これだけでも観る価値ありよ!


で、ラスティとモーターサイクルボーイの父親役がデニス・ホッパー。ピッタリのクズ役(ˆωˆ )フフフ…

他にも若きニコケイやローレンス・フィッシュバーン、おなじみコッポラの娘ソフィア・コッポラなんかも出ていますよ。ニコケイもコッポラの親族だもんね。
ローレンス・フィッシュバーンは痩せててビックリしたわ。ぜひ、見てみて!





あと、ちょっぴり音ネタ💩ウンチクンです!
今回はスチュアート・コープランド絡みのレビューなので、音楽を語らないとね。
オープニングから聴こえてくる打楽器などの音は、間違いなくスチュアート・コープランド。昔観た時は当然知らなかったから、全く気づかなかったわ。

改めて観ると、ものすごく雄弁な音楽でしたね~。
すごく主張してた( ˘ ˘ )ウンウン
オシャレでもあるけど、古臭くもある。
映画のトーンもそうだけど、昔のハードボイルド映画みたいな感じだもんね。




ネタバレかもしれませんが、モーターサイクルボーイは色のない世界で生きてる設定でした。
もう、何をやっても色がない人生。
だから、21歳なのに、まるで年寄りのような感じ。
だから、映画はモノクロなんです。

でも、ランブルフィッシュにだけ鮮やかな色が付いている。実に映画的ね。だからこそ、あの水槽のランブルフィッシュを逃がしたかったんでしょう。まだ、鮮やかな色がある弟の姿と重なったんだと思います。
そんなモーターサイクルボーイの気持ちにシンクロすると、すごく伝わるものがある。若い時には分からなかったけど、今なら分かるよね。
そうだとすると、モーターサイクルボーイ、あなたは生き急ぎました。゚( ゚`ω´ )゚。



ということで、スチュアート・コープランド、68歳のお誕生日おめでとう🥳👏🎉