たつ

処女の泉のたつのレビュー・感想・評価

処女の泉(1960年製作の映画)
4.8
再鑑賞。果たして今作が描いたのは信仰心の強さか、もしくは信仰心の虚無性か。親に寵愛される娘が強姦され殺害される。

オーディンに祈りを捧げるインゲリと、キリスト教への信仰が強い一家。娘の悲劇は異教の呪殺かキリストの黙殺か。この救いのない話に果たして神はいますか。

インゲリのせいでレイプされたのか?キリストが黙っていたからレイプされたのか?
悲劇も喜劇も日常の事象を神によるものだと信じて疑わない信仰心へのアンチテーゼと言える。

罪も事件も全て眼前にあるもので、神に左右されるものでは無いだろう。
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