Yuki10

処女の泉のYuki10のレビュー・感想・評価

処女の泉(1960年製作の映画)
4.8
敬虔なキリスト教徒の娘を襲う突然の悲劇と復讐しても故人は還らない空虚さが「神の不在」を問う傑作。
余白や画作りの美しさも相まって終始雰囲気に魅了される。
ウェス・クレイヴンの『鮮血の美学』を始め凌辱系作品の元祖的な存在でありながら、レイプから殺害まで長々と描かず端的に終わらせる事でバランスが良い。
生々しくグロさを加えたフォロワー作品も味があるが、同系統とはいえ洗練された印象。
神を信じ祈っても救われない不条理な世界で無力感を覚える。
奇蹟が起きるラストは有神論者的な視点で驚いた
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