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ダメージのharamouthのレビュー・感想・評価

ダメージ(1992年製作の映画)
3.3
〈男の人生狂わせる系ガール〉と〈初恋の味に狂うおっさん〉による不倫ディザスタームービー。

稀代のフェロモンおじさんジェレミーアイアンズと、いつもお風呂上がりみたいにツヤツヤうるうる美女ジュリエットビノシュの共演で見た目美しくまとめられているけど、周りの人間ひとり残らず不幸にしちゃう災害級の情事の一部始終。

政治家として首相の信頼も篤いスティーヴン(ジェレミーアイアンズ)は、息子の恋人アンナ(ジュリエットビノシュ)と出会う。まもなく2人は愛欲に溺れ…。

出会いのシーンから言葉で語らず目線で相手を量り合い、ぶつかり稽古みたいなセックスシーンの応酬。
物語はこの関係の『なぜ』の部分を詳しくは描かないが、少しずつアンナの過去の傷が語られるにつれ、彼女の動機が薄らぼんやり浮かんでくる。
それは「なるほどな」の共感と、「そんなもんかいな」の理解不能が交互に押し寄せるようなもんだが…。
彼女なりに、失ったものの代替品として息子と親父をセットにして手に入れたかったんだなぁと。 
スティーヴンは結局ただのチョロいおっさんだったし、全然後悔してなさそうなラストの表情にはなんか笑ってしまった。


いやはやジェレミーアイアンズのスーツ姿は…もう…。どんなに役柄がどうしようもなくても、見てるこっちは目がハートになっちゃうていうか。
細身のスーツが似合いすぎてるし、全裸まるだしで階段駆け降りてもダサくないのは流石としか言いようがないっす。
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