クリーム

奇跡の人のクリームのレビュー・感想・評価

奇跡の人(1962年製作の映画)
4.0
これは、素晴らしかった!皆さん高評価なのが納得でした。ヘレンの教育は、大変だろうと思っていたけど、想像以上でした。愛を持って厳しく接するサリバン先生に共感し応援する。ヘレンも少しずつ学ぶ事の楽しさを悟って行く。この内容で、お涙頂戴じゃないのは凄い。素敵な映画でした。

生後19ケ月で熱病にかかり、視力と聴力を失ったヘレン。7歳になってもコミュニケーションを取る事が難しく、憐れみから甘やかされヤりたい放題に育ち、手がつけられない程、ワガママな娘になっていた。そんな時、自身も盲目を克服した女教師アニー·サリヴァンが現れ、暗闇の中にいるヘレンを言葉という光で救い出そうとするのだが…。



ネタバレ↓



見所は、サリヴァン先生が食事のしつけを始めてからです。ヘレンVSサリヴァン先生の壮絶なバトル。まず、座って食べる事、スプーンを使う事。座らせては逃げの繰り返し、 スプーンを握らせればヘレンはそれを投げ捨て、次のスプーンを握らせの繰り返し。2人共、髪を振り乱し、乱闘です。主演2人の演技合戦でした。
東屋での2人きりの生活で、自分で服を着たり、フォークで食事をとったり、指で示すアルファベットが分かるようになります。しかし、つづられた文字が物を表すという概念は理解できないままでした。
家に戻ると家族が甘やかし、再び傍若無人に振る舞い始めます。水を溢したヘレンにサリバン先生は井戸の所へ連れて行き、水差しに水を汲ませようとします。その時、ヘレンは「ウオーラー」と叫び、サリバンの手を取り「water」と綴ります。そして、次々に物体にさわってはその名前を綴って行き、最後にサリヴァン先生は自分の顔にヘレンを触れさせ、自分が「teacher」だという事を理解させるのでした。

ヘレン·ケラーのほんの一部分だけを、取り上げた内容が、スッキリして良かったと思います。一番最初の試練をじっくり描き、ここが原点だと思うと素晴らしい一瞬を観れて感動しました。間違いなく、良作でした。
主演の2人の演技力は、凄まじかったです。観て良かったです。
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