シネラー

映画 忍たま乱太郎のシネラーのレビュー・感想・評価

映画 忍たま乱太郎(1996年製作の映画)
3.5
TV放送開始から30周年を迎える、
長寿アニメ「忍たま乱太郎」初の映画を
久しぶりに鑑賞。
元々は原作を購入していた位、
個人的に好きなシリーズであるが、
本作はその初期のノリやギャグを
見事に描いていると思う。

物語としては、
秘薬によって空飛ぶ忍者隊を画策する
ドクタケ忍者隊の野望を止める為、
乱太郎ら一年は組の面々や
山田先生、土井先生、山田利吉の活躍
を描く内容となっている。
慌ただしくキャラクターの動きが
描きこまれていて、
そういった点は劇場版らしさを
感じさせる部分で良かった。
今の登場人物の多さに比べると、
初期からの登場人物に留まっている本作だが、
それ故の懐かしさや主役である3人組
の良さが際立っていると思う。
終盤にかけて3人それぞれが危機に陥ったり、
見せ場があるのが何よりも好きだ。
又、子どもの頃は単純に格好良いとしか
思わなかった教師陣と利吉さん
の活躍だが、教え子達を懸命に守ろう
とする姿勢には惚れ惚れものがあった。
キャラクター同士のドタバタした
コメディ的な掛け合いに加えて、
それぞれの愛くるしい描写は作品が
長年に渡って愛される要因だと思った。
加えて、オープニング曲である
「勇気100%」が光GENJIである事に
懐かしさを感じさせるのと同時に、
やはり原曲が個人的に一番好きだと思った。
エンディング曲の「忍たま音頭」も
小さい頃に踊った思い出が過る、
作品の結末にも合う良い曲だった。

唯一の不満点を言うと、
どうしても物語はTVシリーズを長尺
にしただけという印象は否めなかった。

47分という中編な尺の中で、"忍たま"
らしさを詰め込んだ良い作品だと思う。
一年は組の友情に加えて、
ハチャメチャなノリに懐かしさや
面白さを感じられて良かった。
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