たむ

アタメのたむのレビュー・感想・評価

アタメ(1989年製作の映画)
3.6
ペドロ・アルモドバル監督とアントニオ・バンデラスさんの名コンビでおくる、監禁変態映画です。
ハリウッドスターになる前のバンデラスさんは、アルモドバル監督によって俳優としての才能を開花されますが、毎回とんでもない役で出てきます。
本作では、精神病院から出てきた男の役。
しかもポルノ女優の家に入り込んで監禁。
それを全体的に明るい雰囲気で描き出す、メチャクチャな映画です。

ストックホルム症候群を描く映画はたくさんありますが、ここまで明朗で進むのは珍しい気がします。
アルモドバル監督は、常に常識を覆すセクシュアリティであったり、人間関係を描く事で、独自の地位を築きます。
名作と言われる『オール・アバウト・マイ・マザー』以降は名匠で少し落ち着きますが、まだまだ初期の感覚で撮っています。
実際にはこんな事にはならないのでしょうが、映画ならではのある種のファンタジーとして鑑賞しましたね。
たむ

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