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日本解放戦線 三里塚の夏のmhのレビュー・感想・評価

日本解放戦線 三里塚の夏(1968年製作の映画)
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七作にも及ぶ三里塚シリーズの一作目。
アバンタイトルのあとにタイトルスライド。バックに第九が流れてる。
シンプルなタイポグラフィがかっこいい。そしてエバンゲリオンぽい。
最低限のナレーションは入るけど、当時のひとはみんな知ってるセイドウがなんの略かなんていちいち説明しないので、ググらない勢は、置いてけぼりになってそう。
小川紳介監督のこれまでの三作は、難解な印象だったけど、今作からはわかりやすい。
それは反対運動を具体的に身体を使っておこなっているからだろう。理念について話し合う段階を終え、いよいよ実践という流れが、小川紳介のフィルモグラフィともリンクしている。
下地には貧困と怒りがある反権力闘争を余すことなく描いてる。
終盤にある、このドキュメンタリーのカメラマン逮捕が素晴らしいアクセントになっている。
反対運動に目覚めた農家の主婦の述懐がクライマックス。
三里塚闘争はまだはじまったばかりという即時性も素晴らしかった。
とんでもなくハイレベルのドキュメンタリーで、この先が楽しみでしょうがない。
面白かった!
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