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Vフォー・ヴェンデッタのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

Vフォー・ヴェンデッタ(2005年製作の映画)
5.0
テレビ局で働くイヴィー(ナタリー・ポートマン)はある日、外出禁止時間に表を歩いていたところを運悪く秘密警察に見つかってしまう。
そんな絶体絶命の危機を、彼女は“V”(ヒューゴ・ウィーヴィング)と名乗る謎の仮面男に救われる。
しかしVは、たった一人で独裁政権に反旗を翻すテロリストだった…。
アラン・ムーアによって80年代に発表されたコミックをベースに、「マトリックス」シリーズのウォシャウスキー兄弟が脚本化したサスペンス・アクション。独裁国家となったイギリスを舞台に、反ファシズムを掲げテロ行為を繰り返す謎の男“V”と、その戦いに巻き込まれていく一人の女性の葛藤と成長を描く。

「マトリックス」のベースになったカルトコミックだけに、尻すぼみに終わった「マトリックス」に比べると反体制色が強く、アメリカがイギリスによって植民地にされた仮想時代を舞台に、マスコミが大衆を洗脳し右傾化していくアメリカを皮肉っているし、演劇的なVの手法もユニークだし、国営放送の職員イヴィーを謎のテロリストVが真実に導いていく過程はオペラ座の怪人を思わせるものがあるし、謎のテロリストVのアジト「シャドーギャラリー」のアンティークで独特なインテリアも面白いし、元ネタになった岩窟王、マクベスなどの引用もユニークだし、癖になる映画です。
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