このレビューはネタバレを含みます
美術はダメ、音楽もダメ、宗教もダメ、映画も小説も戯曲も全部ダメ、同性愛者は即刻収容所行きの、ディストピアなロンドンが舞台。
ヒトラーみたいな独裁者が牛耳る統制社会に反旗を翻すV、カッコいい…!と公開当時に劇場で見て惚れた。
ディストピアへの叛逆とVのアクションを楽しみたい時に見る映画。
大人になって見てみると、ずいぶん感じ方は変わるもの。
DCコミックス原作の意味を子供の頃より理解したので、その色眼鏡で見てしまう。
イヴィーを拷問にかけるVのさびしんぼうドSと、その後もVを慕うイヴィーのドM具合に歪さを感じる。
SM作品でもないし、そうだとしたら愛も色気も足りないし。
コツコツとドミノ並べたシーンは映像表現としてはワーっ!てなるけど、現実なら途中で倒したり最後綺麗に倒れなかったりして地味にVが一人で作業し直してるって考えてしまって笑える。
Vはイヴィーにいつ恋したの?
ナタリー・ポートマンみたいな美女と同じ空間にいるだけで大概の男は落ちるだろうし(失礼)、おかしくはないけどそんなにロマンティックだったかな。
逆も然りで一旦逃げ出して酷い目に遭わされて、イヴィーどうして?頭打ったの?
まあ何度か打ってるか。
警視は議長の生死不明の段階で議事堂爆破を阻止しないなんてどうかしてる。
議長が生きてたら打首は避けられない。
でもポンコツ警視がいないと物語が回っていかないので、踊っておくれよナイスポンコツ。