たくみ

Vフォー・ヴェンデッタのたくみのレビュー・感想・評価

Vフォー・ヴェンデッタ(2005年製作の映画)
4.1
なかなかダークな感じで面白かったです。
脚本がウォシャウスキー姉妹らしく、らしさ全開で物語もしっかり厚みのあるものになっていました。



第三次世界大戦の戦勝国になったイギリスが独裁国家になってしまった世界線のお話。
そんなイギリスでVと名乗るガイ・フォークスのマスクを付けたテロリストが暗躍する、みたいなお話。

ガイ・フォークスのマスクを見るとハッカー集団のアノニマスが真っ先に浮かびます。
調べてみると反逆者の象徴みたいな意味合いがあるようで、それを知れただけでもこの映画を観た価値がありました。
1つ賢くなれました。

映画全体ダークな感じでリアルさを追求しており、Vのスタイリッシュさが映画を締めている印象。
Vのキャラクター性が今まで観てきた映画の中でもトップレベルで好きでした。
自分のやるべき事を全うして、未来を担う世代のために散っていくのがカッコよかった。
自分語りをベラベラするわけではないが行動で信念が伝わってくるのが良かった。

独裁者が追い込まれて行う演説を国民の誰一人として観ていないのは、民主主義の勝利を上手く描いていると感じました。
Vが望んだ民衆が立ち上がる事による勝利で終わるラストも素晴らしかったです。
勝利を祝う花火の様に国会議事堂が爆破されるのもスカッとするものがありました。

行き過ぎた世界として誇張して描いているはずなのに、何故かリアルに感じます。
映画が製作された当時は行き過ぎた世界として誇張して描いていたはずなのに、現代社会では実際にこれらの事が起きつつあるというのが若干怖いです。。。

若干映画長いですが、社会派で骨太な作品観たい方にはオススメです。


【その他メモ・独り言】
・ガイ・フォークスは1600年代に火薬陰謀事件を起こした人物。
・原作はアメコミ。
・Vの役者さんは『マトリックス』のエージェント・スミス。
・「ダンスのない革命なんて革命に値しない」
たくみ

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