Melko

メンフィス・ベルのMelkoのレビュー・感想・評価

メンフィス・ベル(1990年製作の映画)
3.4
“I don’t wanna die…I don’t wanna die!!!! I don’t wanna die…”

行って、帰ってくるまでが、任務です。

ちょうど80年前……
う〜〜ん。戦争がテーマの映画にこんなコメントも違うのかもしれないが、なんとも盛り上がりどころのない作品だったというか…なんか残念というか。
伝えたいメッセージはわかるものの、何だろう。やってることはなかなかダイナミックで暑苦しく泥臭いのに、何も印象に残らないというか、戦争映画特有の緊迫感もなければ手に汗握る感覚もないし、何より致命的なのが、爆撃機メンフィス・ベルに乗り込むメインの若者10人が、みんな「地味」で華がないこと……
故にこの作品、すごく地味。。

物語が始まってすぐ、ナレーション付きで紹介してくれるのだが、6人のみ。早口だしみんな顔似てるし動きながらだから顔がよく見えないし、まぁ覚えられない。ショーン・アスティンのことだけは元々知ってたので覚えられたけど。
物語前半は、25回目最後の出撃を控えた6人が訓練したり、そこへ合流する4人が取材を受けたり、みんなパーティしたり。
4人はそれぞれ操縦士と副操縦士、隊長。つまり下っ端軍団に上司が合流するパターン…?
束の間ほのぼの平和な時間が流れ…かと思いきや、この10人はいい歳こいて小さいことで争ったり喧嘩してばかり。
死と隣り合わせの任務を前に、生を思い切り楽しむ者、怖気付く者、様々なのはわかるが、何かノリ切れない。各々のパートが悉く尻切れ気味で置いてけぼりなのもあるし、全てのシーンが地味なのでノリきれない。あとやはり誰が誰だか見分けがつかない。

開始40分、いよいよメンフィス・ベルにて10人が出撃する…のかと思いきや待機。。
このシーン要る?の時間…

で、やっと出撃の時間
各々が持ち場につく。
それが戦場のリアルなのかもだけど、機上でもくだらないことを喋ってばかりで、ともすればすぐあちこちで喧嘩する10人。
なんだろ……これがガールズトークならずっと聴いてられるのかもしれないけど、男同士の殺伐とした会話(いじりいじられ罵り罵られ)をずーっと聞かされるの、なかなかツラい……

いよいよ爆撃地帯に入り戦況激化。各々が持ち場で奮闘する、開始1時間ぐらい
でようやく一人一人の顔と役割(持ち場)、性格が一致してくる(なお名前までは覚えられない)が、それでも
生真面目な操縦士/生意気な副操縦士/ショーン・アスティン/元医大生/お守り大事にしてる赤毛/のお守りを捨てようとした奴
詩の朗読が好きな赤毛/どことなく志村けんに雰囲気が似てる怖がり
8人までが識別の限界だった…覚えられないのツラい…

あと、実話だったのかもしれないけど、
撃たれた思って大騒ぎしてたらトマトジュースでしたとか、お守り捨てたと思ったら捨ててないよ「手品だ」とか、カメラがテーブルから落ちるの気にして撃たれて重症
とか、)なにやってんねん」的場面多すぎ。。

鼻っ柱が強くて、何かと口うるさい操縦士にうんざりしてた副操縦士が、敵機への自分の攻撃により味方機が墜落してしまい、意気消沈して静かになるのは、なんかほおぉ…ってなった。。

メインの人数多くても、華がある人がやはり1人はいないと画面がもたないことを痛感。。
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