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ビューティフル・マインドのpikaのレビュー・感想・評価

ビューティフル・マインド(2001年製作の映画)
4.0
ラッセル・クロウに苦手意識があるうえに、ムキムキモリモリのあのラッセル・クロウがこういう役を、しかも「グラディエイター」の翌年だからか役柄の割に腕が太すぎる違和感が半端ないのに、そういう懸念を全部ぶちのめす演技力が圧巻。画面に映るたびに起きる違和感は拭えないんだけど(笑)それでも感心してしまった。
ジェニファー・コネリーが美しすぎる。ビビるくらい綺麗で眼福なんだけど、だからこその違和感がちょっとあった。声の出し方から表情からなにから演技は素晴らしいし、助演獲ったのも納得なんだけど、綺麗すぎるというのか、日々大変だったろうに生活に疲れた感じが全くない。史実との違いで実際は途中で離婚している期間があったそうだけど、そこまで描くと入り切らない理由もわかるが、史実通り離婚する描写が入ったほうがまだ違和感なかったかもと思った。

統合失調症の描写はマジでビビった。表現として個人的にはアリだと思う。患ってる人の視点に立てる映画ならではの体験型。よい手法だと思う。
もっと数学の分野での天才性を見せる描写が欲しいと思うくらい病気の描写に重点を置いているのは、偉人の伝記映画であることよりも、誰もが患う可能性のある病気について描きたいという意識が強かったからかな。一般人じゃなく異質な天才だから、症状の表現に対する突拍子のなさを感じることなくすんなり見れる。伝記映画としても表現映画としてもどちらも機能してて良く出来てる。
そういう意味でオスカーを獲ったってのは意義があるなと思った。
今の時代ならベン・ウィショーとか、もっとハマってる役者が良かったなという心残りはある。
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