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ビューティフル・マインドのmayumayuのレビュー・感想・評価

ビューティフル・マインド(2001年製作の映画)
4.1
統合失調症を発症した優秀な数学者の半生の物語。
第一次世界大戦直後くらいからの50年。

2000年発行の現代臨床精神医学改訂第8版には、精神分裂病(現在の統語失調症)の3.10人格・体型の項にクレッチマーがあげた病前人格の傾向としての分裂病質の特徴が以下のように挙げられている。
1)非社交的、無口、控えめ、生真面目、変人
2)内気、臆病、繊細、敏感、神経質、興奮性、自然と書物の愛好家
3)従順、善良、温和、無頓着、鈍感

プリンストン時代のラッセル・クロウ、本当にこんな感じ。
繊細さと鈍感さが同居して。孤独。アンバランスな服装、目線。激情。
ジェニファー・コネリーとの、星を結ぶシーンは本当に美しかった。

(現在の分類や診断基準とはかなり変化していると思われます。現在は気質や性格以外にストレスへの脆さや環境要因が加わり、神経伝達物質の異常が起きて発生すると言われています。これはラッセル・クロウのアプローチの素晴らしさを伝えたいだけなのですみません)

公開当時、母と見ているが、結構忘れていたのでだいぶ楽しめた。
流石にこれは幻覚だよねーと覚えていたところと、えっこれも?と驚いたところと。
働き盛りこれからという時に発症し、本人と家族の苦しみはいかばかりか。観ているとすごくすごく悲しく辛くなってしまう。
統合失調症を患ってからも数学の研究を続け、その後にノーベル賞を受賞しているのが本当にすごい。奥様もwiki観ると映画よりさらに紆余曲折あったようだが、ずっと支えていたのがすごい。あの状態で大学での研究の継続を許し見守った大学、そして周囲の人がすごい。

電子工学の研究者の妻だった母は何を思ってみてたのかなあ。
数学者ではなかったが、集中力がすごくて、ちょっと変わり者だった早逝した父を思う。
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