ゆずきよ

ビューティフル・マインドのゆずきよのレビュー・感想・評価

ビューティフル・マインド(2001年製作の映画)
4.0
アカデミー賞の時期になると観たくなる名作映画の一つ。
ラッセル・クロウを知った映画でもあります。
初めて観たのは多分中学生の時。
当時は正直良くわからなくて、きっとこの映画の良さを半分も理解していなかったと思います。
高校を卒業したかどうか辺りでもう一度観る機会があって、改めて観るとそういう事かという発見に溢れていて好きな映画の一つになりました。

物語は、数学者のジョン・ナッシュは人とは違う新しい発見をしたくて日々奮闘しています。
演じるのはラッセル・クロウ。
ジョン・ナッシュというのはゲーム理論を発見した実在する数学者です。
まぁ数学が嫌いな私にはなんのこっちゃという理論なので博識な方々は調べてみて下さい。
最初は変わり者の数学者が徐々に周囲から認められて恋をしたりするサクセスストーリー的なやつなのかと思っていました。
物語が大きく動くのは中盤。
初見だと中々衝撃的な事実に驚かされます。
ここからはネタバレ無しで書くのが難しいのだけれど、とある病の厳しさが良く表現されていました。
とは言え実話をベースにしているとは言っても治療の様子や妻との関係などかなり誇張はされているのでご注意下さい。
いくら何年も前の事だとしてもあんな投薬や副作用は少し大袈裟かな。
後半は病気と上手く付き合いながら生活をする様子が時間軸を飛ばしながら描かれます。
ゆっくりと穏やかでありながら戦いの生活です。
ラストシーンは私的には納得の終わり方でした。

私は基本的に自分の目で見た事を重要と考えていて、そうじゃ無い事はあんまり信用していません。
映画を例に上げると、人から聞いた感想は参考にはするしそういう話を聞くのは大好きだけど、どれほどつまらないから観ない方が良いと言われても最終的に自分で観るまで納得はしない。
ただその自分で見ている世界が信用出来なくなったらどうなるのだろう。
めちゃくちゃ怖いです。
それとエンディングロールの前に『今も徒歩で大学に通っている』という一文が出るのですが、ジョン・ナッシュはそれから数年後に妻と一緒に自動車事故で亡くなっています。
残念な事ですけどその事も今この映画を観ると良いアクセントになってしまっていて、不思議なものでこの映画をより感慨深い作品にしてしまっています。
さてこの映画を観ると私には観たくなる全然毛色の違うある作品が観たくなる傾向にあるので次はそれを観ようかな。
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