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狗神のかずシネマのレビュー・感想・評価

狗神(2001年製作の映画)
1.7
冒頭えらい男前が和紙を作りよる…と思ったら天海祐希だった。かっけー。
和紙作りした事あるけど難しいんよな。

先に観た「死国」の感想にも書いたけど、実際にも犬神(狗神)憑きの話と言えば四国。
何県ってのでなく、四国自体の真ん中に多い。あの辺りに払える神社もある。
他の都道府県にも犬神さんの話はあるんやろけどね。

そも犬神とは。
犬神というが多くの場合は犬ではなく。
きつね、いたち…動物は色々。
犬神憑きというのは、動物霊を使った呪詛等で呪われた人や家の他、それと上手いこと付き合う家(代償を払い、祀る代わりに富を得る)だったり、呪った側の人や家だったり、これは昔の事やけど単純に重い精神疾患の人間を指して犬神憑きとも言う。
こちらの作品は代償を払って代々犬神さんを祀っている家やな。
犬神筋の家。近親相姦もあり、集落の人々から嫌われてしまっている、と。

うーん…雰囲気はええんやけど。
ロケ地が綺麗で、モノクロの演出も良いと思うし。
ただ濡れ場は結構唐突やし、何をそんなにわちゃわちゃやってんのか分かりにくい場面も多い。
そしていくらなんでも治外法権が過ぎるわw
現代でなくて「治外法権がまだありそうなイメージ」のある程度昔の話にしたら良かったのでは。
皆まとめて神社行って払ってもらいなよ、と思う。
最後もいまひとつ。

でもやっぱり1番思うのは、渡部篤郎(の役)いったい何歳なんよ、と。
20代半ばくらいの青年のはずやけど全くそう見えない。
天海祐希は見た目が若返っていく役柄やけど、彼女は元々若く見える人。
老けている様子を見せる為の白髪混じりの髪もお洒落で、最初にも書いた通りかなり格好良く見えるんよな。姿勢も綺麗やし。老けた人には思えない。
そして2人の役の歳の差が肝のはずやけど…実際にその歳の差がある(様に見える)役者で配役するのは難しかったのかもな。
演技がどうこうではなく2人はミスキャストと思う。

あんま関係ないけど、他の作品にしろ、この時期の天海祐希は宝塚のイメージをとにかく払拭しようと躍起になっていた様な印象を受ける。

しかしこれ、淡路恵子出てたんやなぁ。豪華ですこと。
山路さんは柄悪くてええなぁw
イイ役やし。

今でも犬神さん祀ってるお家はあると思うから、近親相姦まで出すのは風評被害もいいとこやと思う。
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