思いの外、先鋭的で時に骨太なカッコ良さを感じられる所もあって面白かったな。
何よりもアンナ・カリーナの存在感が最高だった。
これがテレビ放送向けに撮られた作品とは思えない位、しっかりと作り込まれていたし、俳優さん達の演技やその存在感をしっかりと楽しみながら、劇中で披露される数々の歌を楽しみながら体感出来て、とても楽しかった。
ミュージカルなので最初の展開でいかにもな感じには少し引き気味になりながら観ていた所はあったけど、後半で歌と台詞の間合いを感じながら観れた所がとても良かった。
そしてアンナ・カリーナが海辺で唄うその姿の圧倒的な存在感を楽しみながら、射し込んで来る光の美しさも感じる事が出来たあの場面はホント素晴らしかったなと。
何処となく近未来感を感じた所もあったし、駅の撮り方や女性陣が勢い良く一人の男性を追い掛けて行くあの感じはビートルズの映画を思い起こす所があった。
ポップでアヴァンギャルドで先鋭的な格好良さがそこにはあったし、俳優さん達の演技やその存在感の素晴らしさ、音楽が物語を彩る面白さもあるよね。
これをテレビ用に撮って放送されるなんて、なんてかっこいいんだ!と思わずにはいられない位、面白かったです。