かじドゥンドゥン

ハリー・ポッターと炎のゴブレットのかじドゥンドゥンのレビュー・感想・評価

3.0
魔法界全体で地域を越えた親睦を深めるため、ホグワーツをホストとして魔法対抗試合が大々的に行われる。年齢制限のため本来は出場できないはずのハリーがなぜかエントリーされており、代表者に選出される。ハリー自身が自己顕示欲のために縛りをかいくぐってエントリーしたのではないかと疑われ、校内の仲間たちからも陰口されて孤立するが、いざ対抗試合が始まって、それが命を懸けた苛酷なものだと知れると、さすがにハリーがこれに自ら好んでエントリーしたとは思えず、仲間たちの同情と応援が集まる。

この対抗試合を陰で操っているのは、復活の兆しを見せる闇の帝王ヴォルデモートとその手下たち。ヴォルデモートは優勝杯に呪いを掛け、ハリーと良きライバル関係にあった青年を殺める。自らも危機に陥りながら命からがら生き延びたハリーは、ライバルを救えなかった罪悪感とヴォルデモートへの憎しみを引きずることになる。

対抗試合にともなって催されるダンスパーティーでは、一緒に踊る相手を見つける必要が生じ、奥手であるハリーは直前まで相手が見つからない。ロンは、素直にハーマイオニーを誘えず、他校のエースに彼女を奪われて、すねてしまい、ハーマイオニーとギクシャクする。思春期の男女の色恋沙汰を描いているのがいい。30歳で童貞だと魔法使いになるというが、逆に、魔法使いは30歳まで童貞を強いられるのだろうか。