shun

男はつらいよ 望郷篇のshunのレビュー・感想・評価

男はつらいよ 望郷篇(1970年製作の映画)
4.7
寅さんは、さくらのような妹を持てて本当に幸せだと思う。
どれだけ周りに馬鹿にされ笑われても、人間だから本人は傷ついてるし落ち込みもする。町の笑い者となってる寅さんをいつも真正面から気にかけているさくらの優しさと兄妹の絆に感動する回でした。

今回のマドンナの節子は好きになれなかった、というか酷いとも思ってしまった。いつもマドンナ側には悪気がなくて寅さんの勘違いと早とちりだから笑えるんだけど、今回はいくらなんでも寅さんにいい顔しすぎだし食卓で婚約者のことをなかなか言い出さない感じも嫌だった。結局寅さんの好意を利用して自分がいい思いをしようとしただけのようにも見えてしまいました。

なのでいつもは「寅さんまたやっちゃったよ…」と思えるのですが今回は最後がとても可哀想で、だからこそその後のさくらの表情や登との再会のシーンがとても好き。いい終わり方だなあと思った。節子のキャラクターが女性として嫌いなだけで作品としては5作の中で1番くらいに好きです。
shun

shun