1936年公開、第9回アカデミー最優秀作品賞受賞作。
1932年に亡くなったブロードウェイの興行王、フローレンツ・ジーグフェルドの半生を描いた、3時間弱の超大作。
不勉強なもんでどこまでが実話か、そのへんの按配に関しちゃまるで知識持ってないんですが、描き方としては時にコメディ、そして哀感のあるラストと、概ねポジティブなベクトルかと思います。
いかにも昔の山師らしい、金と女にだらしないライフスタイルも、おそらくは多くの観客の羨望の対象とされていたとおぼしく、まあ前時代的な男の夢の典型と言えそう。
ジークフェルドさんの周りがとにかく彼を甘やかしまくる展開は、ご都合主義的とも見える一方、案外こういう人っているよなぁとの妙なリアリティも感じたり。
お話は最晩年を除けば、ノープランでとことんゴキゲンに突き進むジークフェルドの成功譚(結構失敗するけど、全然凹まない)が、時系列通りに語られるのみなので、それなりに楽しいけど特に残るものものないってな風情。
ただおそらくこの映画の肝というか、最大のアピールポイントは、ジークフェルドの本業だったゴージャスなショーの再現とその映像化なんじゃないか、と。
見るからにハンパない金がかかってそうな豪華セット、そして各種パフォーマーの凄技は見応え充分。
なので3時間の長さは必然性あるなと、まあまあ納得感のあるクラシック映画ですな。