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巨星ジーグフェルドのMaoryu002のレビュー・感想・評価

巨星ジーグフェルド(1936年製作の映画)
3.9
フローレンツ・ジーグフェルド・ジュニア(ウィリアム・パウエル)が見世物小屋の興行主から、エンターテインメント界の頂点に立ち、やがて破滅するまでを、アンナ(ルイーゼ・ライナー)とビリー・バーク(マーナ・ロイ)という2人の女性との結婚生活とともに描いた作品。

特に前半はコメディ色が強く、思ったより楽しめた。

女性にダメ出ししながら上手に褒めたり、メディアを巧みに利用したり、ハッタリかましたりと、特に前半はジーグフェルドのバイタリティに感心させられる。

妻ビリーは “美の追求” って表現してたけど、実際には女性関係はかなり激しかったはず。
たくさんの人間を犠牲にした彼の人生に共感はできないけど、生まれもってのカリスマ性は間違いない。

ウィリアム・パウエルが演じる軽薄で計算高い男は見ていて楽しいし、「影なき男」での名コンビ、マーナ・ロイとの夫婦役も良かった。

そして、劇中のジーグフェルド・フォーリーズの回る舞台は圧巻。豪華絢爛で今観てもけっこう楽しめる。ディズニーリゾートのパレードと劇団四季のミュージカルを組み合わせたみたいだ。

もう一つ、「オズの魔法使」「街角 桃色の店」でも楽しい演技を見せていたフランク・モーガンが演じるビリングスとの掛け合いがやたらと楽しい。
ジーグフェルドは彼のものをことごとく横取りしてきたんだけど、最後は温かい友情にほろりとさせられる。

ただ、あからさまに女性を商品化して使い捨てたり、気分屋で支離滅裂なアンナのくだりが退屈だったりはするし、とにかく3時間は長かった!
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