グリフィン

巨星ジーグフェルドのグリフィンのレビュー・感想・評価

巨星ジーグフェルド(1936年製作の映画)
3.8
初見。字幕。
かつてブロードウェイの興行王として君臨した大物、ジーグフェルドの波乱の半生。

まずは万博からジーグフェルドのショービジネスの歴史が描かれる。最初は怪力男たった1人の見世物という小さな舞台からのスタートだった(とはいえ怪力男はボディビルの先駆者と言われてるらしい、なかなかの逸話だな)

そこから半ば強引な手段を使って、ショービジネス界の階段を着実に駆け上がっていく。
ライバルを出し抜く、女優の引き抜き。金をかき集めたり、舞台の様々な演出など。
とにかくプロデューサーとしてショーを成功させるために何でもやった。

しかしプロデュース能力が優れていたと同時に、浪費癖や女性関係の規模も凄まじかった。

ジーグフェルドは欲望を追求することに対してとにかく純粋、そういう印象だ。満足する結果を得るためなら、そのために金も労力も惜しみなくつぎ込んでしまう。誰も追いつけないほどの野望を持った人。

そんな大きな野望と優れたプロデュースのおかげで、ショービジネス界に偉大な功績を残すことが出来た。
戦前のこの時代に、あれほどの大掛かりな演出を手掛けるってホントに凄いことだと思う。
特に螺旋階段みたいなあの巨大なセット。発想といい、規模といい、ちょっと飛びぬけてますね。今の感覚でみても圧倒される。

だが大きな欲望を持ってる人物にありがちだけど、つまづいた時の反動はやはりデカい。成功を維持するのはいつの時代も難しい。時代の変化もある。
トップに君臨した者の宿命、そんなことをラストに感じてしまいました。
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