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ゲキ×シネ「SHIROH」のやむちゃのレビュー・感想・評価

ゲキ×シネ「SHIROH」(2005年製作の映画)
3.8
備忘録
2014.1.16 梅田ブルク7(現T・ジョイ梅田)で鑑賞。

劇団新感線の舞台を映像化した「ゲキシネ」作品。
劇団員に知人がいることもあり、生の舞台はたびたび鑑賞に行っているが、スクリーンで観るのは初めて。
何かのプレゼントに当選してチケットをもらった。

脚本は中島かずき、演出いのうえひでのり。
主演は上川隆也と中川晃教。
共演で高橋由美子や杏子(元バービーボーイズ)、江守徹など。
橋本じゅんや高田聖子などおなじみの劇団員も出演している。

今作は、新感線の中でも今作はRXという、生バンドの演奏が付いた音楽色の強いシリーズの第1作。このあと「五右衛門ロック」などが続く。

天草四郎時貞と島原の乱を舞台にしたファンタジー的なお話で、歌声で人の心を引き付ける能力があるもう一人のシローが現れ、悲劇的なラストに向かってお話が進んでいく。

とは言えそこは新感線。
途中には笑いの要素も入っているし、もちろんハードロックとアクションもたっぷり盛り込まれている。
杏子の狂言回し的な歌も素晴らしい。話が進むに連れ、天に導く天使のような佇まいを魅せる。
上川隆也の安定感も魅力的。

だが、今作は中川晃教の圧倒的な存在感に尽きる。
新感線以外の舞台に疎いので、その存在を知らなかったが、これほどまでに心揺さぶられるとは思わなかった。

佇まいや表情から、マイケル・ジャクソンが憑依したように感じられることがあった。
と思ったら、同じように感じていた関係者がおられたようで、トリビュートライブにも請われて出演していたらしい(本人はマイケルの曲はよく知らないらしい)。

観るまでは、「舞台をスクリーンで観るなんて」と思っていたが、実際に鑑賞すると、バストアップや顔のアップが効果的に使われ、役者の表情や感情が伝わり、舞台とは違った楽しみ方ができた(もちろん生には生の良さがあるが)。
最近はチケット代が高騰して、舞台をなかなか観に行けていないが、ゲキシネで観るのもありかな。
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