りょう

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君にのりょうのレビュー・感想・評価

3.9
公開当時に見た以来だから、24年?ぶりくらいなのかな。この黒ベースに赤の十字架のパンフレット、よく覚えてる。
当時はその世界観と、社会現象となっていたこともあってミーハーな気分で見に行ったな。今もミーハーなのは変わらんのだけども。

改めて見ると、これは当時中学生だった自分が見るべきものなのか??笑
と思うほどグロい描写も多いし、理解不能な世界観だった。シンジは中学生だけど、ただただ平凡に暮らしているだけの中学生には到達できない悲しみとか他者への拒絶とか嫌悪とかが描かれてる。むしろこの領域に到達していないことが幸せだったのかもしれない。

他者と一つになって煩わしい人間関係が一切無くなる世界と、他者との関係に悩みながらも生きていく喜びもある世界、プラスマイナスがある世界かそれともゼロのみの世界か。

この世界はプラスマイナスがトータルマイナスに振れる人もいれば、プラスに振れる人もいて、それが世の中の不公平に繋がってると思うんだけど、やっぱりマイナス続きの人からすれば、みんなゼロになった方がどんなに楽か、って思うこともあるんだろう。

もしかしたら無い物ねだりなところがあって、やっぱり他者がいる世界がいいと願ったのに、実際は他者がいる恐怖がぶり返したり。ラストシーンの解釈は人それぞれで、書くのも憚られるから自分の心の中にだけしまっておこう。だって自分が考えていることって気持ち悪いから笑

新劇場版も凄かったけど、1997年にこの作品が作られたっていうのも、今となってはほんとにすごいことだな。
りょう

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