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マルホランド・ドライブのcamusonのレビュー・感想・評価

マルホランド・ドライブ(2001年製作の映画)
4.0
万全の態勢で見なかったのは失敗でした。
女の人が歌っているシーンで眠くなったので中断して、
明け方、寝ぼけたまま、続きを見たのですが、どうも話がつながりません。

あまりにつながらないので、抜けがあったかと思いましたが、そうでもなさそうです。

ちょっとしてから、特典映像でも見るかと思ってPS3を点けたら、
何故か日本語吹き替えで再生し始めたので、そのまま見ることにしました。
吹き替えだとずいぶん雰囲気が軽くなってしまいますね。
日本語だと饒舌になってしまって上滑りするというか、
特にカウボーイの淡々とした凄みが感じられませんでした。

とりあえずは、2回観たことで話は少し見えてきました。

前半と後半でパラレルワールドが描かれています。
前半、失われた記憶がミステリィの軸になっていますが、
アイテム使用により強制的にパラレルワールドに移行。
後半、主要人物が入れ替わった展開による新たなミステリィで煙に巻かれます。
いろいろと考えるとドツボに嵌りそうです。

個々のシーンのつくりこみがすばらしく、印象的なのですが、
それらが作品を通してうねりとなって、感動を生むかというと、
そうでもなく、モヤモヤした後味が残ります。
モヤモヤを解消しようともう一度見ようなどと考えると泥沼に嵌りそうです。

ナオミ・ワッツが初々しさと卑屈さをよく演じています。
ローラ・ハリングは迫力のある美人で、単体だと可憐さも備えているのですが、
ナオミ・ワッツと一緒にいると、顔が膨張して見えてしまいますね。
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