デッカード

マルホランド・ドライブのデッカードのネタバレレビュー・内容・結末

マルホランド・ドライブ(2001年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

記憶を失った黒髪の女性。彼女に協力するブロンドの女性。
黒髪の女性は何者なのか?
二人を中心に無関係に見える出来事が同時進行する。

理解困難な展開が続くが全てがハリウッドの夢、愛が招く絶望的な終幕へとが急加速するラストにはゾクゾクした。

相変わらずデイヴィッド・リンチ監督らしい突飛とも思える映像表現や語り口の曖昧さは健在で、全く関係なく見えるそれぞれの物語がオムニバス形式で延々と続く展開に付き合うのは骨が折れる。

しかし突然ラストに向かって急加速し始め、実は謎解き役と思われていたベティが悲劇の主役ダイアンという女性が作り上げた偶像だったという結末は悪魔的な驚き。
全ての謎がハリウッドでの成功や夢、はかない愛を信じた悲しい女性の真実に辿り着くまさかのラストは悲劇的ですさまじいと言っていいと思う。

とは言え観る者を選ぶ映画であることには間違いない。
そのあたりはリンチ監督らしいと言うのは野暮かな?

ちなみに自分の感想に自信がないので、いろいろな鑑賞後考察を読むのが楽しみな作品です。
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