湯っ子

マルホランド・ドライブの湯っ子のネタバレレビュー・内容・結末

マルホランド・ドライブ(2001年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

わかるようでわからない、常識では辻褄が合わないところがリンチ作品の面白さであり肝なんだな。やっぱり夢とか無意識の世界なんだよね。
彼のドキュメンタリーを観てから、作品そのものよりも、リンチが何を思ってこの作品を作ったのかということに興味がいってしまう。
ひとつはハリウッドで映画を作っていくうちに、たくさんの欺瞞を体験したこと。もうひとつはハリウッドを夢見て敗れた女性たちの声なき叫び声を、ほとんど霊能者のように夢や感受性のアンテナでキャッチしたこと。そこから、この作品が出来上がったのだろうなと思う。
映画監督と天使キャラのベティが視線を合わせるけど、ベティはその場を去るシーンが印象に残っている。これってふたりの夢の交差点であり、「あっ、これは夢だな」と気づいてしまった瞬間なのかもな、なんて思った。
湯っ子

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