どうしても気になってしまう前半の極悪非道の日本人、誠実で可哀相な朝鮮人の描写。
冒頭で実話とあるが、実際は一つの写真から着想を得ただけのほぼ全編ファンタジーなので注意が必要。志願兵を除いて1944年以前に朝鮮人が戦時徴用された事実はない。ましてや前線など有り得ない。最初からフィクションとしているなら割り切って観られるが実話と断っておきながら明らかに歪曲された史実を元にしたストーリーで特に前半は酷すぎる。最終的に日本人と朝鮮人との友情を強調するために必要な演出なのだろうか。潤沢な予算を用いた大作で中盤以降は良いところも多々あるのに前半部分が作品の質を悉く落とす。最後まで観れば監督は反日映画を作りたいという意図ではないのは分かるが儒教の国で戦後の反日教育受けた人達は戦前の日本に対してこのような認識は普通になってしまうのだろうか。
