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ヒルズ・ハブ・アイズのJIZEのレビュー・感想・評価

ヒルズ・ハブ・アイズ(2006年製作の映画)
4.2
ニューメキシコ州の人里離れた砂漠域を舞台に家族6人を乗せたトレーラーがそこの横断中にある罠により故障したコトから核実験の影響で突然変異した怪物一家の戦慄に誘い込まれるホラー映画!!食人畸形もの。アレクサンドル・アジャ監督のレイティング高めの代表作として、要マークしててかなり気になっていた!個人的には、序盤で家族が荒野の只中で立ち往生して最悪な状況の中でかかるThe Bald Eaglesの「California Dreamin」が、なんともハードな作風とはミスマッチでありながら、ヒッピーてきなご陽気で優しげ、穏やかな余韻すらあたえる。この楽曲一発で、報われた。つまり行われてる事自体の残虐かつ非道なスラッシャームービーの後味の悪ささえも、明日の夜風へ吹き飛ばすような追い風と、家族たちの未来への希望が群像劇や青春というワードを、グググッと起き上がらせているようである。またOPでもほのめかされる"核実験の被害者"でもある襲撃者側のバックボーンが、本編の中では新聞記事やクレーターのような円形のくぼんだ地形、異型児の写真など、いくつかのヒントが散りばめられており、なぜコイツ等がこうなったのか、の奥行きも掘り下げられはしないが描写される。ゆいいつ序盤で登場するガソスタの管理人と食人族たちの成り立ってる関係性は謎。。退場の仕方までも謎だった。。また中盤のトレーラー襲撃シーンの女(異性)に飢えた怪物たちの、悪寒が走るような気持ち悪さは、かなり突出している。そしてわんこ好きにも序盤でまあまあヘビーな描写、アリ。作品の特性上後半に向かうに連れての殺し殺されの追いかけっこ劇やストーリー不在感、もう何転かシナリオがひっくり返らない直球過ぎる懸念はあったが、アジャ監督の原点のホラーにしてレトロでダークな風味を噛み締めれる。ちなみに砂漠版『クライモリ(2003年)』だが、関連性はない。最後に云えるのは、片田舎の古めいたガソスタでたびたび遭遇する顔面やつれ気味の中年オヤジの助言や近道情報には、皆さまぜひ気を付けていただきたいと思います。
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