人はなぜ巡礼の旅をしたくなるのでしょう? 日本では四国88か所巡りや熊野古道、チベット仏教ではラサへの巡礼、イスラム教徒ならメッカへの巡礼。
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そしてキリスト教世界にも巡礼はあるのですね。ピレネー山中サンジャン(仏)からスペインの大西洋岸近くのサンティアゴ・デ・コンポステラまで、北部の山岳地帯を東から西へ徒歩でスペインを横断する約800km、3か月の旅。
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サンティアゴ巡礼で一緒に旅することになった4人の男女。アメリカ、カナダ、オランダ、アイルランドの中年から初老の人たち。みんな、それぞれの人生を抱え、それぞれの目的をもって巡礼にやって来た(アメリカ人の主人公だけは、突然巡礼をすることに決めた珍しい例ですが)。「旅は道連れ」とはよく言ったもの。旅を続けるうちに次第にそれぞれの事情を知って、繋がりが深まっていく4人・・・
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個人的には懐かしいジェームス・テイラーの曲などにのって映し出される世界遺産の建物や美しい風景とか、地元の人々との心に残る?交流もあったりと、なかなか癒される一本でした。こういう旅もいいよなぁ。