メイプルわっふるG

電柱小僧の冒険のメイプルわっふるGのレビュー・感想・評価

電柱小僧の冒険(1995年製作の映画)
3.5
大好きだコレ。80年代V系なボス率いる鉄の吸血鬼軍団。背中に電柱が生えてる少年。エイリアンとスピーシーズをレトロなサイバーパンクに仕上げたような異色ヒーローファンタジー。

鉄の吸血鬼軍団、ボス近藤、そして土方、沖田。
時代ごとに歴史を救い、世界を照らす電柱小僧。坂本龍馬もその1人。
そんな明治維新メンバーとまったく関係ない、気弱な少年が今世の電柱小僧。

鉄男1~2と見て、塚本晋也監督&田口トモロヲさんの共闘はこれが初。~作品としてはこちらの方が古いらしい
そして初めて叶岡伸さんが素敵な女性役(私見)。特訓中の女教官、斬首からのドリブルシュートなど、見せ場たっぷり。
チューブや針金などを多用したレトロ感溢れる世界観、早送りな滑走、クレイアニメのような融解と融合など、鉄男シリーズと同様のステキ映像が満載。

終盤、エヴァンゲリオンの巨大綾波のごときシーン。世界に影響を与える存在であることも類似。迫力や派手さに欠けるものの、今作の方が古いし実写だし予算の関係もあるから仕方ない。ちなみにベルセルクのゴッド・ハンド、スランの登場シーンは巨大綾波を脳内変換。

音楽が懐かしい音源やメロディで作品にぴったり合ってる。イカ天や戸川純さんを思い起こす曲など、今作をもっと早く知りたかったと悔いるほど。とはいえ、当時では理解できなかったかも。
冒頭のバッハ「2つのヴァイオリンのための協奏曲」から、エンディングばちかぶり「オンリー・ユー」まで終始堪能。オンリー・ユーはケラさんやオーケンで聴いてたけど、トモロヲさんは初。聴けて良かった。