スギノイチ

駿河遊侠伝 破れ鉄火のスギノイチのレビュー・感想・評価

駿河遊侠伝 破れ鉄火(1964年製作の映画)
3.8
藤由紀子をヒロインに迎え、仲間も増えて前作『賭場荒し』よりも軽快で華やか。
「浅香光代の男装」という誰得要素はあるものの、3作の中では一番面白い。

特にクライマックスの動きまくりな大乱戦は凄まじく、勝新至上トップクラスの殺陣かも。
しっちゃかめっちゃか目まぐるしい“喧嘩剣術”だが、ダイナミックに動き回るカメラワークも相まって物凄い臨場感。
走って飛んで殴って蹴って叩っ斬る。
飛び交う怒号、砂煙、鳴り響く伊福部サウンド…もはや怪獣映画だ。
『座頭市』の舞踏のような居合とも『人斬り』の殺人剣とも違った、静止することなく躍動し続ける殺陣。
これは掘り出し物。
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