ポルりん

DAICON FILM版 帰ってきたウルトラマンのポルりんのレビュー・感想・評価

3.6
以前鑑賞した松本人志の『大日本人』とかなり似ている作品だと思うが、『大日本人』の方が遥かに予算があるにも関わらず、脚本・カットなどあらゆる点で本作の方が勝っている。

これは間違いなく、スタッフや監督が作品に対する熱意や本気度の差である。


『大日本人』は言わば一発ギャグをものすごく拡大してるだけで、色々と誤魔化して逃げたりと本気度が感じられない。

それに対し、本作はある意味で『大日本人』よりもぶっ飛んでいるにも関わらず、逃げたギャグに持っていかず、最後まで走っている。

そして、実相寺監督を思わせるカットや照明、メカニックの動き、曲など「ウルトラシリーズ」をリスペクトし、それを上手く作品に活かしている。

最後の主人公が怪獣と戦って荒廃した街を見つめるカットも


「俺がやった事と怪獣がやってることはとどのつまり一緒なんじゃないか・・・。」


と、『どんなに悪を倒す正義でもやってる事は怪獣と同じ破壊』といったものも感じさせてくれる。

少なくとも私は「シン・仮面ライダー」や「シン・ウルトラマン」よりは本作の方が好きかな。
ポルりん

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