ゆきゆき

こわれゆく女のゆきゆきのレビュー・感想・評価

こわれゆく女(1974年製作の映画)
4.5
メイベルは元々自由奔放で気を遣えない人間だったのだろう。それが結婚して妻という役割を、子供が生まれて母親という役割を担う中で、無理が生じてきてしまった。人はそれをヒステリーやクレイジーと勝手に呼ぶ。

互いの愛は本物でも、それだけでは乗り越えることが出来ない夫婦の溝。自分らしく生きるというと聞こえはいいが、人が社会というしがらみの中に囚われている以上、絶対的な理解者というパートナーは必須なんでしょう。崩壊の一歩手前で踏みとどまり、微かな安らぎを感じさせるラストは好きですね。
ゆきゆき

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