しちれゆ

こわれゆく女のしちれゆのレビュー・感想・評価

こわれゆく女(1974年製作の映画)
3.7
ジョン・カサヴェテス監督作品2作目。
水道工事員の夫ニックが忙しすぎて寂しさゆえ壊れていく妻メイベル。多忙ゆえ不在がちな夫というのは世の中に星の数ほどいる訳で、メイベルの場合は先天的に病む因子があったのだと思う。奇行を繰り返しエキセントリックに喚き、ついに精神病院に入院させられるメイベル。半年後退院したメイベルにニックは「君は何をしてもいいんだ。楽になれ」と言いつつメイベルの振舞いにカッとなり彼女を殴り「殺すぞ!」「子供たちも殺す!」メイベルさっき帰ってきたばっかりよ…「幸せに限界はない」って言った舌の根も乾かぬうちに・・。まだ家族だけが世界の全てである子供たちが「ママ愛してる」「大好き」と言うのが愛しくて切ない。
トラックの上でニックが幼い子供たちにビールを飲ませ、子供たちが酔っ払ってふらふらになるのが恐ろしかった。これはないわ・・💧
カサヴェテス監督作品はこれにて終わりにします。
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