なんとなく録画して見てみたらなかなか面白かった。
他愛もないエピソードと意味不明で意味ありげなセリフで綴るアートっぽいファンタジー作品と感じながら観ていたら、途中からストーリーでねじ伏せてきた。
そこからは風刺的なコメディへと展開していく。
これもまた面白い。
インターネットが普及し始めた頃の作品でそれを20年以上経った今観るというのもまた面白い。
ちょうど戦争時代の誰も事実を知らない現代人が愛知トリエンナーレの「表現の不自由展」を侃侃諤諤やっているのも、リズムに乗せて詩を叫ぶヒップホップ中心の世の中から、ポエトリーリーディングではなくロックのライブだと言ってた頃を見てみるのもまた面白い。
そして、サイモンの作品もヘンリーと作品も一欠片も見せなかったところも面白い。
まるで村上春樹の「騎士団長殺し」のようだ。
村上春樹は取ってないがサイモンはノーベル文学賞を取る。
それをボブディラン受賞後に観るというのも…。
ある意味予言的風刺作品になってる。