たいへんよい。ハル・ハートリーの映画って登場人物達の行動のズレが話の原動力になってるから中盤から物語が浮き足立ってきて最終的によく分からない場所に連れていかれるのが素敵。しかも登場人物の行動原理もかなりブレててその場のノリで勝手に動き始めるという。なのでいざ感想書こうと思うと物語がぼんやりとしか思い出せなくてびっくりする。俺の記憶力のせいかもしれんけど...。
社会への怒りと暴力は『アンビション』でも描かれていたし、社会に溶け込めない人々を描くというテーマも維持されているので(タイトルが『サイモン』じゃなくて、『ヘンリーフール』だということからもそれが見て取れる)、それまでの作品と作風が大きく変わってるようには感じなかった。ウンコしながらプロポーズするシーンが最高。