サマータイムブルース

幻の湖のサマータイムブルースのレビュー・感想・評価

幻の湖(1982年製作の映画)
5.0
「砂の器」「八甲田山」に続く橋本プロダクション制作作品
監督は、橋本プロ代表の脚本家、橋本忍さん
東宝創立50周年記念作品
第37回文化庁芸術祭参加作品
うわっ、何やらお堅そうな作品!?

劇場公開後、お客さんの入りが悪く、早々と打ち切りが決定し、ソフト化もされず、幻の映画と呼ばれていた作品です
その後、マニアから「笑えるトンデモ映画」として話題になり、復活し、今ではカルト・ムービーとして認知されています

感想

なにコレ〜、めちゃくちゃ面白い!!大好きっ!!
ふざけてるんだか、真面目にやってるんだか、よく分からない
いやいや、もちろん真面目にやってるんだろうけど、だからこそ、その分くすくすと笑いが込み上げてくる
164分間あっという間でした

あらすじ

雄琴の遊郭で働くトルコ嬢(今でいうソープ嬢)の道子(源氏名お市→織田信長の妹の名前から取っている)(南條玲子さん)は、愛犬シロと琵琶湖周辺をジョギングするのが日課となっている
ところがシロが何者かに刺殺され、道子は復讐を誓う

犯人が東京で暮らしていることを突き止め、そのまま上京
そして、犯人がジョギングしてる後を尾け、たどり着いた駒沢公園で、「倒れるまで走らせてやる」、と決意し、追い詰めるも、あえなく振り切られてしまう

失意の底に沈んだ道子は雄琴に戻り、謎の笛を吹く男に再会する
その笛の音色には、戦国時代、織田信長(北大路欣也さん)の妹、お市の方(高橋〈関根〉恵子さん)の侍女の〝みつ〟(星野知子さん)と、地侍の長尾義康(隆大介さん)の悲恋の伝説がありました
ここから「レジェンド&バタフライ」も真っ青の、本格時代劇へと突入します

しばし時代劇を堪能した後、再び現代へ
終盤、遊女のコスチュームのまま、シロが刺殺された凶器の出刃包丁を手に持って追いかけっこするシーン、心理戦がすごい!!そして、必死の形相
はっは、はっは、はっは、という荒い息遣い
滴り落ちる汗
もう大爆笑!!でも、ここって笑っていいとこ?

シロとの回想シーンはほろっとしました
動物モノ弱いんです

最後はNASA、ヒューストンからスペース・シャトルで宇宙へ・・・ってどんな話やねん

南條玲子さん、美人ってタイプじゃないけど、若くてチャーミング、スタイルも良くて、見ていて引き込まれます
走りが本格的
学生時代は陸上部に所属し、映画の撮影に入る前も、陸上コーチから指導を受けてたそうです
この時22歳、筋肉の動きや、汗びっしょりかいて走ってる姿がエッチだ
現在は芸能界を引退されて、消息不明とのこと
元気でいてくれれば良いのですが・・・

高橋恵子さんが美しい
荒木由美子さんの「あなたに渡す写真なんて一枚もないわ」と言い放った一言、笑った
第一勧業銀行の看板が懐かしい

道子の同僚のトルコ嬢にかたせ梨乃さん、お色気ムンムンです
アメリカのスパイトルコ嬢も登場します

他に共演は、光田昌弘さん、長谷川初範さん、室田日出男さん、大滝秀治さん、ラウンドウェイ・KT・ジョニー号(シロちゃん)など

面白かった〜、48時間以内にも一回見よ♡