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英国王のスピーチのshinoのレビュー・感想・評価

英国王のスピーチ(2010年製作の映画)
3.8
演説が人の心を動かす力。
劇中で、吃音に苦しむジョージ6世が、テレビでヒトラーの激しい演説を見つめるシーンがなんとも印象的だった(´・ω・`)

自らも吃音症に悩んでいた脚本のデヴィッドが、何十年も大切に温めに温めたという作品。王室の実話を描くというだけで、いろんな関係各所の確認やら承認やら、考えただけで大変そう…汗

アカデミー賞を獲得したコリン・ファースはもちろんのこと、ノミネートに終わってしまったという助演の二人がものすごーく好きでした!!
最近バルボッサ以外の役にも魅了されつつあるジェフリー・ラッシュが演じる、言語聴覚士のライオネル。
いつもの奇抜な魔法使いキャラはどこへやら〜なヘレナ・ボナム・カーターが演じる、強く逞しいエリザベス王妃。
そうかこの子が後のエリザベス女王か!っていう発見もあり。笑

第二次世界大戦直前の混乱の時代、英国王が国民に発する言葉の偉大さを考えると、吃音じゃなくても声が震えて心が折れそう…
でも王って…転職できないもんな…(´;ω;`)
王位より恋に落ちた女を選んだ兄のアルバート、よく考えるとすごい神経の太さだな。笑

最後のスピーチは、ヒトラーほどの心揺さぶるものではなかったかもしれないし、実際王はどもらず話すことに精一杯だったかもしれない…
それでもライオネルがすぐ近くで見つめる様子や、王の吃音を知る家族や王室の人たちのことを思うと、静かにじんわりと染み入る、素敵な素敵なスピーチでした。
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