えそじま

拳銃魔のえそじまのレビュー・感想・評価

拳銃魔(1949年製作の映画)
4.4
これこそアメリカンニューシネマの先駆けであり、ヒッチコックでありゴダールだ。可能な限りフレームの中で、強迫性らしき拳銃への執着も転落もスリリングに語ってしまう。最後まで犯罪を否定しつづけるジョン・ドールを沼地の雑草のなかへ引き摺っていったのは、すでに一線を越えているペギー・カミンズだった。この二人は拳銃を媒体に一瞬で革命的な恋に落ちる。しかし「世界を私たちのものにする」ことなどまったくできていやしなかった。傑作。
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