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マイケル・コリンズのhokaのレビュー・感想・評価

マイケル・コリンズ(1996年製作の映画)
3.1
テロは何も生まない訳じゃないという一例。

彼の選んだゲリラ戦法は、第一次世界大戦中という好機も相俟って、イギリスの態度を軟化させ、独立自治体という戦果を得た。

この映画のM.コリンズ像は、高い理想と革命に邁進する思慮深く一途な人物として描かれているが、キティとの馴れ初めやデヴァイラとの対比など、美化されている部分も多い。

それは大河で描かれる龍馬や西郷どんなどと同様に、好ましい英雄でなければならないからだ。

その条件はやはり若くして非業の死を遂げる事も必須だろう。
デヴァイラの様に生き存え晩節を汚せば、英雄にはなり得ない。

29歳のJ.ロバーツは美しいし、Die hardでグルーバーを演じたA.リックマンも、流石の貫禄だった。

そう、武力蜂起は成功すれば、テロとは呼ばれないのである。

その後IRAの武力闘争は沈静化し、政治的には平和裡に事を運ぼうとしているが、未だに北アイルランドはイギリスに割譲されたままである。
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