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エデンの東のbolのレビュー・感想・評価

エデンの東(1954年製作の映画)
4.1
家族愛について考えさせられる。
合わせて善と悪とは?人にとって愛とはどれほどの力を持つのか。
人間ドラマにここまで引き込まれるとは
思ってもみませんでした。

まずジェームズ・ディーンの圧巻の演技に拍手を。父親からの愛を充分に受けられず不良少年と化すキャル。影があり寂しげな雰囲気が漂うこの少年を見事に演じきっている。24歳の若さでこの世を去ってしまったことは寂しいが、ある意味カリスマ的で素敵だと思ったのも事実。

真面目で正義感のある父親。そして誠実で善良な兄アロンと反抗的なキャル兄弟間に大きな影響を与える兄の彼女アブラ。そして母の存在...

真っ直ぐな善人というのはここまで徹底的に悪を否定し排除しようとするのか...

冷凍保存の技術で野菜を遠方まで運ぶことに挑戦し、失敗に終わった父親。
その損失を補おうと大豆に目を付け、戦争での景気変動により大儲けしたキャル。
父の誕生日に儲け分を渡すが、戦争という非人道的な行為で稼いだ金など要らないと、キャルを叱りつけ返してこいと父親は言う。
父親からの拒否によって絶望し、愛など要らないというキャル。
その間に色々あるんだけれど、アブラの働きかけによってホッとするエンディングを迎える。

気掛かりなのはアロンってその後どうなったんだろうって所。
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