父と双子という父子家庭内で疎外感を覚えるキャル。厳格なキリスト教徒である父と兄は「善い人間」であり、自分はそうでないということに思い悩むが、「やり手」な母の存在を知って自分は母に似ているのかもしれないと思い、父が事業で出した損害を自分の力で補填しようとする。
ちなみにもう少し深く理解できるかもと思ったので、旧約聖書のアベルとカインのところを読んだけれど、よくわからなかった。
戦争が起こると予想して先物で儲けることは悪いことか、と聞かれると「良くはないね」とは思いながら、絶対受け取らないという確証はない。
そういう意味ではあまり綺麗な人間とは言えないと思っているが、その分、きっと兄貴みたいにひとつの事柄でバランスが崩れて狂わないようになっている気がする。
ただ、汚い金儲けに対して堂々と自慢げにしゃべっている人たちとは一線を引きたいなとは思っている。
だから、最後のキャルが罪人として裁かれるべきなのか、それとも父に赦されたのかが最後までわからなかった。
酒場への最初の忍び込みのシーンや、ドイツ系の人との乱闘騒ぎなどもう少し撮影は頑張れたのではというシーンも多かった。ジェームズディーンの魅力と脚本で持ってる映画な気はする。
いつの時代でも大人は子どもをわかってくれないし、「俺が子どもの頃は」という話をしていた。