「彼女が話すだけで、楽器と化す」
主演の美波が素晴らしい/
うねりのある声は、彼女が話すだけで、楽器と化す。
もろさを秘めた美しさと、しなやかなエネルギーを同時に表現できるのは、彼女の天賦の才。
20才の彼女のエネルギーを、スクリーンに固定出来た。
監督・女優とも、この一作のみで、実質的に映画界を休業してしまったのは、日本映画界の損失。
プリズンと呼ぶ精神病院を逃亡した2人。
追ってくる5人のキャラクターも秀逸。
くぐもった重い声の主、怖ろしい姿をした男、暗い顔の男、悲鳴か笑い声か分からない少女。
実際にこんな存在が居るのではないか。(^_^)
オープニングから緊迫感があり、日本映画を越えたスケール感がある。
開聞岳に向かって吠えるシーンは、管理社会に囚われた現代人すべての心を代弁している。
Filmarksのレビューは低過ぎ。
万人におすすめできる傑作です/